瓦屋根。気になるメリット・デメリット
2024.06.18 (Tue) 更新
こんにちは!ダイソーです。
街を歩いていると、よく目に留まる瓦屋根。
趣があっていいなぁ・・・と思いつつも、台風や地震などの災害で被害を受けている場面を見ると、耐久性や耐震性が気になるという方も多いのではないでしょうか。
というわけで、今回は瓦屋根のメリット・デメリットをお伝えします。
(瓦には粘土瓦、セメント瓦、金属瓦などがあるのですが、今回は粘土瓦についてのお話です。)
中古住宅のご購入や、リフォームなどで瓦屋根をどうするかお悩みの方、必見です。
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まずは、瓦屋根のメリットから。
瓦屋根の最大のメリットは、優れた耐久性。
瓦は粘土を焼いて作る焼き物の一つです。
土器や陶磁器などと同じだと思えば、経年劣化に強いことがお分かりいただけるのではないでしょうか?
1100℃以上で焼き上げたあと特殊なガスでいぶして作られる「いぶし瓦」で40年程度、「釉薬」といううわぐすりを塗って作られる「釉薬瓦」は60年~100年持つとも言われています。
しかも、瓦は色褪せなどがなく、再塗装が不要なので、長い目で見ればメンテナンス費用を抑えることができます。
また、瓦には産地ごとにも特徴があります。
特に愛知県の「三州瓦」、兵庫県の「淡路瓦」、島根県の「石州瓦」は日本三大瓦と呼ばれ、有名です。
中でも長野県のような寒冷地では、「石州瓦」が高耐久でおすすめです。
凍害によるひび割れは、瓦が吸収した水分が凍結と融解を繰り返すため起こるものですが、「石州瓦」は1200℃以上の高温で焼き上げることで瓦の表面の水分を吸収する隙間が少なくなるため、凍害に強いのです。
また、瓦は断熱性、遮音性も備えています。
瓦屋根の場合、屋根の下地と瓦の間に空気の層があるのですが、これが外の熱を直接伝えづらくしてくれています。
この層のおかげで湿気もこもりづらくなり、結露も軽減されます。
そして、遮音性という面で顕著なのが雨音。
トタンなどの屋根にパタパタと打ち付けるような音は、生活の上で結構気になりますよね。
しかし、瓦であれば粘土が素材なので音を吸収してくれて、快適に過ごすことができます。
そして、実はデザイン性にもメリットがあります。
意外かもしれませんが、瓦屋根は、黒色だけではありません。
釉薬瓦と呼ばれるものは、釉薬によってさまざまな色を出すことができます。
そして、形も「和瓦」「洋瓦」など古風なものからモダンなものまで幅があり、個性を出すことが可能です。
(洋瓦の写真)
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しかし、地震や強風で落下する可能性や、費用面について気になっている方、いらっしゃるのではないでしょうか?
まず、地震や強風で落下する可能性について。
昭和56年に建築基準法の大改正があり、それ以降の家では瓦は屋根に固定されるようになっているので、基本的には落下の心配はありません。
それ以前の家では、地震の際にわざと重い瓦を固定せずに落下させることにより、建物を守っていたのです。
では、今の瓦屋根の家は倒壊する可能性があるの?と思いますが決してそうではありません。
家の躯体の強度を高めることにより、地震にも耐えられるようになったのです。
そして、費用面について。
確かに瓦は他の屋根材に比べ価格が高い傾向があり、初期投資のコストは免れません。
しかし、メンテナンスがあまり必要ないため、トータルで考えればコストパフォーマンスが高いということになります。
ただ、他の屋根材に変更したいと思った際は要注意です。
瓦屋根にはカバー工法が使えません。
よって、他の屋根材にしたいときは瓦をすべて撤去する必要があるので、とても費用がかかってしまいます。
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今回は、瓦屋根のメリット・デメリットについてご紹介しました。
案外メリットが多かったですね。瓦にするか悩んでいる方も、安心していただけたのではないでしょうか?
瓦屋根は、長い目で見て費用を抑えたい方、断熱・遮音性を重視したい方、個性的なお家にしたい方におすすめです。
瓦の種類についてもまた記事を書くので、お楽しみに!
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